エアコン掃除がなぜ必要なのか。過去、エアコンによって酷い目にあったからです。昔、賃貸(1K)に住んでいたことがありました。賃貸で一冬越して、春先になると、鼻がムズムズしてなぜか咳き込むようになりました。私は花粉症なのでいつもの事だろう、今年の症状は酷いなと思っていました。しかし、夏になっても一向に治る気配がない。なんだろうと色々探っているうちにエアコンに行きつきました。風の吹き出し口を見ると、おぞましいくらい真っ黒なカビがびっしり生えていました。半年ほど苦しんだ経験があるからこそエアコン掃除の必要性が身にしみて分かるのです。では、エアコンの構造から説明します。
まず、エアーコンディショナー(通称エアコン)の一般的な構造として、室内機と室外機それぞれに熱交換器があります。エアコンの機能として、暖房、冷房、除湿等がありますね。暖房時は外の熱を室内に。冷房、除湿等は外の冷気を室内に取り込みます。なので、エアコンは極端に寒い場所、極端に暑い場所では上手く機能しなくなります。今でもありますが、室外機に断熱ボードを付けて夏場の直射日光を避けるという方法は理にかなっていると思います。なので、日陰に設置してあるものは逆に必要ありません。
でも、「外が暑いのに何故涼しくなるのだろう?」って思いませんか?暑い時はその僅かな冷気を効率よく室内に少しずつ運び入れる。それを繰り返すことによって室内が涼しくなるそうです。
室内の暑い空気がエアコン内部に取り込まれて、まず熱交換器によって室内の空気が冷やされると同時に空気中の水分も熱交換器に付着します。水分の減った冷やされた空気が室内機のファンによって吹き出し口から出てきます。
熱交換器に付着した水分はどこに行くの?という問題です。熱交換器に付着した水分は滴り落ちます。しかし、熱交換器の下には水分の受け皿があります。(通称ドレーンパン)そして水の受け皿からチューブを通って(通称ドレーンホース)外に排出されます。
暖房方法についてはここでは割愛させていただきます。
冷房中と除湿中は常に熱交換器が冷やされ、濡れている状態です。もちろん、室内機ファンや吹き出し口等も冷えています。濡れていても、冷えているので、冷房、除湿中はカビ等は繁殖しにくい状態です。また、内部に埃が入っていないのも同じくカビ等が繁殖しにくい状態です。
エアコン内部にカビ、細菌等が繁殖する原因として、エアコン内部にホコリ(有機物)が入ると濡れている部分に付着します。エアコンも常時稼働している訳ではないので、停止時に熱交換器の温度も時間と共に室温と同等になります。冷蔵庫と一緒で冷えていると食べ物は腐りにくいですが、常温だと腐敗は早いですね。それと同じことがエアコン内部で起きています。
ホコリ(有機物)ってどんなのがあげられるでしょうか?絨毯、カーテン、ソファー衣類等植物性のものからペット、人等から出る細かなダニの死骸や糞等があるかと思います。他にもあるのではないでしょうか?
上記のホコリが入らないよう、メンテナンスが楽になるようエアコンメーカーは工夫をしています。しかし、フィルターに汚れが溜まるとホコリがフィルターの脇を通り熱交換器やファン、吹き出し口に付着します。それが繰り返され、カビ等が繁殖します。
さて、ここまで読んでいただいた方に感謝です。もう少しで終わりです。
最後にカビ等についてです。諸説ありますが、エアコンの内部は主に俗称としてクロカビ(クラドスポリウム属(Cladosporium))が繁殖しているそうです。(ウィキペディア参照)浴室などの壁のしみは大部分はこのカビだといわれる。これらはアレルギーの原因物質だそうです。もう一つは、レジオネラ菌という細菌です。水のあるところなら至るところに存在する菌ですが、抵抗力の弱い人の場合は、ちょっとした水滴についている(エアロゾル)レジオネラ菌が体に入り込むことで、ポンティアック熱、レジオネラ肺炎といった感染症になってしまうことがあります。
小さなお子さんや、気管支喘息持ちの方、アレルギー体質(特に花粉アレルギー、慢性副鼻腔炎)の方、年配の方には気をつけなければいけない事柄ではないでしょうか?
最後までありがとうございます。
sashiume 大橋